中国先端テクノロジー配信メディア

Blockchain

XIAOMIはブロックチェーンによってIoTを加速させる

投稿日:2018年9月12日 更新日:

Pocket

現在、我々の生活の中でスマートフォンという端末は欠かすことの出来ない存在であると言えます。その画期的なソリューションを世界に提示したiPhoneは、2007年に最初のモデルが発売されています。

中国では、その直後から、様々なメーカーが多種多様なスマートフォンをローンチしており、XIAOMIも、その内の1社としてこれまで発展してきました。

日本でも数年前から格安スマホと呼ばれるスマートフォンが普及したことにより、中国のスマートフォンメーカーであるXIAOMIを知っている方も多いかもしれません。

現在のXIAOMIは、ハイスペックスマートフォンやスマート家電等も販売する中国有数のテクノロジー企業となっています。

そして、彼らは、2018年からブロックチェーン領域に進出しています。

ここでは、XIAOMIのブロックチェーン技術を使用した取り組みと、今後の発展可能性についてご紹介したいと思います。

目次
■最高月給約100万円のブロックチェーンエンジニア求人情報
■迅雷というIT企業の存在
■XIAOMIのブロックチェーンへの挑戦
■今後の展開

最高月給約100万円のブロックチェーンエンジニア求人情報

XIAOMIがブロックチェーン領域に進出するという噂が中国のインターネット上で囁かれ始めたのは2018年初頭のことです。

スマートフォンとスマート家電というハードウェアプロダクトに特化した経営を行っているXIAOMIが、ブロックチェーン技術を使用して最終的にどのようなことをしていくのか、中国では現在でも様々な憶測がなされています。

2018年初頭に、上記のような噂が広まった背景には、主に二つの理由が存在しており、その内の一つは、彼らが出した求人情報が注目されたためだと思われます。

XIAOMIは、2018年初頭の求人情報の中で、ブロックチェーン技術に特化したエンジニアを募集しており、その求人の最高月給は6万元(約100万円)にも達しています。

中国の一般的なエンジニアの月給から比べれば、6万元という金額は非常に高いものであるため、この求人情報によって、XIAOMIがブロックチェーン領域に進出するという憶測が流れたことは当然であるとも考えられます。

迅雷というIT企業の存在

一方で、当時の中国では、XIAOMIがブロックチェーン領域に進出するもう一つの理由として、迅雷(Xunlei)というIT企業の存在が指摘されています。

迅雷は、もともと、高速ダウンロードを提供するP2Pソフトによって発展した企業です。

しかしながら、迅雷のP2Pダウンロードサービスは、中国の著作権を巡る環境の変化に伴い、徐々にその影響力を落としており、現在ではXIAOMIが筆頭株主となることによって、クラウドコンピューティングに特化したIT企業として2014年にはナスダックへ上場している等、そのビジネスモデルの変化が確認出来ます。

現在の迅雷の経営層は、そのほとんどがXIAOMIをバックグラウンドとする人物によって占められています。

また、XIAOMIとその創始者である雷军は、直接的・間接的に迅雷の株式を39%以上所有しているとされており、中国のインターネット上では、現在の迅雷はXIAOMIの系列会社であるとする表現も見受けられます。

ナスダックに上場した後の迅雷は、ブロックチェーン技術に基づくとされるクラウドコンピューティングサービス”玩客云”を展開しており、そのサービスの存在は、XIAOMIが2018年にブロックチェーン領域へ進出する理由の一つなのではないかと指摘されています。

迅雷が展開している玩客云は、ブロックチェーンが使用されていると謳われており、ユーザーは自身のインターネット回線の余剰部分をトークン化することによって、インセンティブを得られるようになっています。

クラウドコンピューティングマーケットには、時間と地域の不平衡と呼ばれる問題が存在しているそうです。

たとえば中国のeコマース業界で重要なショッピングセールとなる”双11″が行われる11月11日や、春節(旧正月)といった特別な期間には、それに伴うインターネット回線の大幅な需要変化が起こるため、クラウドコンピューティングサービスがどのようにその変化に対応するかといった課題が存在していたものと考えられます。

玩客云は、ユーザーのインターネット回線の余剰部分をトークン化することによって、上記のようなインターネット回線の需要変化に対するソリューションへと発展する可能性を秘めていました。

しかし、玩客云は、2017年末の仮想通貨全般の値上がりに影響されてか、そのトークンの価格が急騰するなどし、本来の目的ではない投機的なものとして扱われ始めてしまいました。

おそらく、XIAOMIは、系列会社とも呼べる迅雷の玩客云の挑戦を眺め、改めてXIAOMI自身でブロックチェーン技術に挑戦することを決意したのではないでしょうか。

中国のインターネット上では、迅雷を通し中途半端にブロックチェーン技術に取り組むよりも、XIAOMI自身が真摯にブロックチェーン技術を発展させることによって、迅雷の玩客云が行った挑戦が生かされるのではないかとも指摘されています。

XIAOMIのブロックチェーンへの挑戦

2018年4月、XIAOMIは、小米WiFi链というブロックチェーンに基づくスマートフォンアプリケーションをβテストとしています。

ユーザーは、小米WiFi链を使用し、WiFiとスマート家電を繋ぐことよってインセンティブを得られるとされています。

このアプリケーションは、ブロックチェーンの透明性を利用することによって、様々なスマート家電のデータを集積・分類しビッグデータとすることで、データ取引市場で価値を生む資源を作り出すことが目的ではないかと予想されています。

また、2018年9月には、XIAOMIはブロックチェーンに基づく広告となる”桥计划”を発表しています。

彼らは、まず、ニュージーランドの乳製品ブランドであるAnchorとパートナーシップを結び、XIAOMIエコシステム内でのAnchorの広告にブロックチェーンに基づくインセンティブ設計を採用するとしています。

今後の展開

XIAOMIは、現在までに、中国のHUAWEIとともに、モバイルインターネットの5G回線を使用したスマートフォンのテストに成功しており、その5Gサービスは早ければ来年にも一般ユーザーへ提供されると予想されています。

また、スマート家電は、IoTの発展によって今後様々な価値を生むと予想されており、これまでにも、そのIoTの発展に欠かすことの出来ないインフラが5G回線であるとされてきました。

さらに、ブロックチェーンを使用したIoTは、現在でも中国国内外を問わず様々なプロジェクトが注目しており、XIAOMIもまた、同じ方向の発展可能性を模索することになると考えられます。

そのような未来では、ブロックチェーン技術とIoT技術が融合することによって、スマート家電から得られるデータの記録・取引・流通を透明性あるシステム下で行うことが出来るようになるため、XAIOMIが2018年4月からβテストを行っている小米WiFi链が本格的に生かされるものと予想されます。

XIAOMIは、IoTにおけるハブとなるスマートフォン、そしてそこに繋がるスマート家電を販売しており、ブロックチェーンを基にしたサービスの存在は、必然的に彼らのエコシステムの価値を向上させるものになるのではないでしょうか。

同時に、迅雷が提供するクラウドコンピューティングは、そのようなXIAOMIの取り組みを支えるものとなることが期待されており、XIAOMIのハードウェアと、迅雷のソフトウェアが融合することによって生まれる新たな価値にも、注目が集まるものと予想されます。

参照
・http://www.sohu.com/a/254522464_115060
・http://www.jgy.com/NewsDetail_20487
・http://www.sohu.com/a/231016448_100138359
・https://www.jinse.com/news/blockchain/229983.html
・https://36kr.com/p/5153680.html
・http://www.sohu.com/a/230889344_115060
・https://blog.csdn.net/Blockchain_lemon/article/details/80997426
・https://www.huxiu.com/article/235338.html?winzoom=1
・https://baijiahao.baidu.com/s?id=1598144341500622055&wfr=spider&for=pc
・https://www.zhihu.com/question/273858772/answer/370647811
・https://www.8btc.com/article/195954
・http://app.mi.com/details?id=com.xiaomi.wifichain
・http://m.elecfans.com/article/775758.html
・https://baijiahao.baidu.com/s?id=1609402168537291985&wfr=spider&for=pc
・https://finance.china.com/industrial/11173306/20180806/32772633.html
・https://baijiahao.baidu.com/s?id=1598366519431583558&wfr=spider&for=pc
・http://www.sjyx.com/qkl/news-qkl/90678.html
・http://www.itxinwen.com/chain/20180718/991.html
・https://baijiahao.baidu.com/s?id=1598225730836122744&wfr=spider&for=pc
・https://www.jutuilian.com/article-7134-1.html
・https://baijiahao.baidu.com/s?id=1593273809667415832&wfr=spider&for=pc
・https://baike.baidu.com/item/%E5%8C%97%E4%BA%AC%E5%B0%8F%E7%B1%B3%E7%A7%91%E6%8A%80%E6%9C%89%E9%99%90%E8%B4%A3%E4%BB%BB%E5%85%AC%E5%8F%B8/3250213
・https://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%85%E9%9B%B7
・https://www.xunlei.com/
・https://www.xunlei.com/introduction.html
・https://baike.baidu.com/item/%E8%BF%85%E9%9B%B7/33354?fr=aladdin
・https://www.cyzone.cn/article/169560.html
・https://baijiahao.baidu.com/s?id=1594691818359755942&wfr=spider&for=pc
・http://www.onethingcloud.cn/site/coin.html
・https://baike.baidu.com/item/%E6%B7%B1%E5%9C%B3%E5%B8%82%E7%BD%91%E5%BF%83%E7%A7%91%E6%8A%80%E6%9C%89%E9%99%90%E5%85%AC%E5%8F%B8/18721699

■中国ユニコーン企業100社以上総まとめ一覧

■【Chaitech(チャイテック)編集長の想い】チャイナ(China)とテック(Tech)に愛(ai)を込めて

■ご支援パートナー様募集と今後のChaikuruの方向性
Pocket

-Blockchain

執筆者:

関連記事

テンセントは巨大テック企業としての資源をコンソーシアム型ブロックチェーンの開発に使う【テンセント,腾讯,Tencent】

ビットコインという非中央集権化された資産の誕生は、ブロックチェーンという技術の可能性を世界に知らしめたと言えるのではないでしょうか。 現在、中国を含めた多くの国や地域で、ブロックチェーン技術を活用した …

中国 AI 人工知能 ブロックチェーン

中国工商銀行は貧困家庭を助けるためにブロックチェーン技術を使用した金融サービスを研究している

【要約】 ・伝統的なシステムとブロックチェーンを使用したシステムには適材適所がある ・中国の貧困層を救うプログラムにおいて、ブロッチェーンは力を発揮するだろう ・多くの地域に散らばる貧困家庭への決済は …

中国 ブロックチェーン

ウォルマート、京東(JD.COM)、IBMがブロックチェーントレサビリティについて協力

12月14日、ウォルマート、京東(JD.COM)、IBM、清華大学電子商務交易技術国家エンジニアリング実験室は共同宣言を行った。 彼らは中国で初となる食品安全ブロックチェーントレサビリティ連盟を発足し …

自動車業界等のシーンでブロックチェーンを使用した実際的な問題解決を行うVeChain

VeChain(VEN)は、現在、シンガポールを拠点とするVeChain財団(唯链基金会)が中心となって展開している仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトです。 VeChainは、中国語で&#8221 …

Huobi(フォビ)CEO李林:ブロックチェーンがエンパワーメントする対象は4つのレイヤーがある。

11月2日、清華x-labは第二期のブロックチャーンに関するオープン授業を開き、 Huobi(フォビ)のCEO 李林をスピーカーとして招待した。     李林は《実体経済にエンパワ …

Chaitech

中国Tech企業情報プラットフォーム