中国先端テクノロジー配信メディア

Blockchain

非中央集権思想を強く打ち出すウォレットサービスimToken

投稿日:

Pocket

目次
■サービスの簡単な説明
■定量説明
■創業者の紹介
■サービスの説明
■今後の展開

サービスの簡単な説明

imTokenは、仮想通貨のウォレット機能や‎分散型取引所(DEX)機能、Dappsブラウザ機能等を備えたスマートフォン向けアプリケーションです。

imTokenの開発は、これまで中国の杭州融识科技有限公司という企業によって行われていましたが、彼らの発表によると、そのプロジェクトチームは今後シンガポールに本部を移すこととなるとされています。

彼らのサービスの特徴は、非中央集権的なサービス設計を強く押し出しているところにあります。

また、彼らのサービスを利用するユーザー数は現在600万アカウント以上とされており、イーサリアムエコシステムの中でも早くから中国で開発・支持されていたウォレットの一つとなっています。

定量説明

  • 創業年: 2016年5月
  • 運営チーム人数: 40人ほどとされています。
  • カテゴリー:仮想通貨ウォレットの開発
  • ユーザー数: 600万アカウント以上とされています。

創業者の紹介

imTokenの創始者は、何斌という人物です。

何斌は、中国の杭州师范大学経済学部を卒業後、あるIT企業に務めプロダクトマネージャーとして働きながら、独学でプログラミングを学んだ人物とされています。

彼は、その当時初めてプログラミングやITエンジニアリングに触れながら、だんだんとそのような仕事が楽しくなっていったと語っています。

その後、何斌は、アメリカのコンサルティング会社からプロダクト設計等の仕事を外注として引き受けるなどし、2012年には同僚たちとともに初めての起業を行っています。

2012年に彼らが立ち上げたスタートアップ企業は、fengche.co(风车协作)というプロジェクト管理ツールの開発を行っていましたが、当時の彼らはそのマーケットを上手く捉えることが出来ず、何斌は2014年から別の企業でも再びプロダクト設計等の仕事に就いています。

何斌が友人たちとブロックチェーン技術を使用した新しい試みを模索しだしたのは2015年の頃だそうです。

彼らは、当時、ブロックチェーン技術を使用した電子認証等の領域をリサーチしていたそうですが、その後、イーサリアムのプラットフォームとしての可能性が明らかになるにつれ、イーサリアムのモバイルウォレットを開発することに方向性を転換したとされています。

何斌は、2016年5月に杭州融识科技有限公司を立ち上げ、2016年11月にはimTokenのスマートフォンアプリケーションをApple Storeから正式ローンチしています。

彼は、ウォレット領域で挑戦を決めた理由として、当時の仮想通貨・ブロックチェーン技術を巡る環境を振り返り、こう語っています。

曰く、ユーザーから支持されているビットコイン向けのモバイルウォレットサービスが既に幾つも存在していたのにもかかわらず、その一方で、イーサリアムのモバイルウォレットは、ユーザーから支持されているプロダクトがほとんど存在していなかったそうです。

彼らは、マーケットに存在したそのようなチャンスを引き寄せるように、ユーザーが使いやすいイーサリアムのモバイルウォレットとしてimTokenのスマートフォンアプリケーションを開発したとしています。

サービスの説明

現在のimTokenのスマートフォンアプリケーションでは、イーサリアムのみならず、ビットコインやEOS等の仮想通貨ウォレットサービスが使用できるようになっています。

現在のimTokenのサービスの特徴は、彼らが抱える600万人以上とされるユーザー数と、そのプロダクトの非中央集権性が挙げられます。

まず、その600万人以上とされるユーザー数をなぜimTokenが獲得できたのか、そういった問いに対して、創始者の何斌は、ユーザー数が急激に加速した2つの要因を挙げています。

彼曰く、それは2017年の中国の取引所の閉鎖と、2017年末から2018年初頭まで続いたFOMO(fear of missing out)と呼ばれる仮想通貨投資家の機会損失を恐れる心理状態の発露であったそうです。

また、現在のimTokenアプリケーションからは無くなってしまったサービスとなっていますが、ウォレットから手軽にICOに参加できるサービスを当時のimTokenは提供しており、2017年のICOブームもまた、彼らのアプリケーションへユーザーを呼び込んだ一因だと考えられます。

現在の彼らは、そのサービス設計の中に強い非中央集権性を押し出すとともに、さらに今後のロードマップにもその思想を強く示しています。

たとえば、彼らのウォレットでは、‎分散型取引所(DEX)機能としてイーサリアムの0xプロトコルを使用したTokenlonというサービスが実装されており、ユーザーは非中央集権化された環境でトークンの取引を行うことが可能となっています。

imToken創始者の何斌は、現在の仮想通貨マーケットの少なくない需要が中央集権化された取引所をウォレットのように使用するものとなっていることについて、そのような状態は旧世界的であると切り捨てており、imTokenというサービスが、今後も非中央集権的志向を覆すことはないであろう態度をとっています。

また、彼は、imTokenのプロダクト設計の重点事項として、その安全性への注力がユーザーに使いやすいプロダクト設計を行うことよりも重要であると示しており、そのような姿勢からは、ブロックチェーン技術という新しいイノベーションをユーザーへ併合させる段階はまだ訪れておらず、あくまでも現状では、ユーザーがブロックチェーンというイノベーションを使用できるようになるべきだという考え方が垣間見えます。

当然、彼らはユーザーから受け入れられるプロダクトの開発を今後も続けていくものと考えられますが、ウォレットという資産を守るサービスの開発を行ううえで、彼の上記のような姿勢はある意味信頼できるものであるようにも感じられます。

今後の展開

imTokenというサービス自体は、現在のところ具体的なマネタイズのロードマップを示しておらず、彼らのウォレットで行われる非中央集権化されたトークン交換等に対しても、彼らは現在も今後もマネタイズとなる手数料収入を設定しないとしています。

しかしながら、開発元である杭州融识科技有限公司は、これまでにもIDG Capital等から1000万米ドル以上の融資を獲得しており、imTokenの当面の開発環境は問題なく整っているものと考えられます。

また、彼らは、今後のブロックチェーン技術が進展するに伴い、様々なDappsのエコシステムが爆発的に誕生する未来を予想しており、そのときは、Dappsブラウザを実装したウォレットとしてマネタイズの大きな可能性が訪れることを可能性の一つとして挙げています。

中国の一部の仮想通貨メディアでは、彼らのウォレットに保管されている膨大な資産は、一般的な銀行が抱える資産を遥かに超えた巨額なものとなっているとしており、将来的には、非中央集権的な環境での仮想通貨を使用したウォレット紛失の保険や、様々な金融サービスの展開も、彼らのマネタイズの可能性の一つとして挙げられています。

imTokenプロジェクトは、今後の取り組みの可能性として、imTokenエコシステムに連なるトークンの発行や、imTokenの非中央集権的な運営体制の構築やプロジェクトの自治を挙げています。

imToken創始者の何斌は、トークンを発行するとしてもICOを行うかどうかはわからないと語っており、また、発行するトークンの種類も1種類とは限らないとも示しているため、彼らのトークンを巡る今後の展開は、予想することが非常に難しくなっています。

しかしながら、同時に彼らは、これらのトークンエコノミーやクリプトエコノミーの設計を日夜プロジェクトチーム内で積極的に検討し進めているとも示していおり、既存の仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトには存在しなかった新しい仕組みが、今後の彼らのプロジェクトから生まれる可能性も十分に存在するものと考えられます。

参照 
・https://token.im/tokenlon
・https://zhuanlan.zhihu.com/consenlabs
・https://zhuanlan.zhihu.com/p/42031144
・http://www.528btc.com/person/2812.html
・http://www.o-o-o.link/article/14688.html
・https://www.jinse.com/hebin
・http://consenlabs.com/
・http://www.528btc.com/blockchain/2673.html
・http://www.26595.com/Caijin_Zhengquan/mingren/28.htm
・https://www.baidu.com/link?url=q1u6y2tvUa2yykb2hcn7AaFuiPWLLbvEX33OsucRHyeF98h_-rKCnJ9AebzbJriz5gEQNgwoirIlNBfZ1Y8CJu3WqlNCfiYvUYXQ16M3D4G&wd=&eqid=da2470d700000a21000000065b83a60e
・https://www.jianshu.com/p/89ccffde7846
・https://blog.csdn.net/wh2000292/article/details/79228430
・http://tech.qq.com/a/20180531/043568.htm
・https://blog.csdn.net/yetaodiao/article/details/80509606
・https://baike.baidu.com/item/imToken/22431265?fr=aladdin
・https://www.qichacha.com/firm_2941b2c1c40707c99f70469bd6dd6268.html
・http://wemedia.ifeng.com/63873546/wemedia.shtml
・https://www.walian.cn/news/2646.html

■中国ユニコーン企業100社以上総まとめ一覧

■【Chaitech(チャイテック)編集長の想い】チャイナ(China)とテック(Tech)に愛(ai)を込めて

■ご支援パートナー様募集と今後のChaikuruの方向性
Pocket

-Blockchain

執筆者:

関連記事

huobi

Huobi(フォビ)大学とは

■Huobi(フォビ)大学の簡単な説明 ■Huobi(フォビ)大学の学長紹介 ■Huobi(フォビ)大学の講師陣 ■Huobi(フォビ)大学のこれまでの取り組み・イベント ■Huobi(フォビ)大学の …

自動車業界等のシーンでブロックチェーンを使用した実際的な問題解決を行うVeChain

VeChain(VEN)は、現在、シンガポールを拠点とするVeChain財団(唯链基金会)が中心となって展開している仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトです。 VeChainは、中国語で&#8221 …

開発者への奨励をデザインするNebulas

Nebulasは、中国語で”星云链”と呼ばれている仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトです。中国では彼らのプロジェクトを、ブロックチェーン業界のGoogleを目指すプロジェク …

huobipro

huobipro取引所とは

huobiは中国に位置する仮想通貨取引所です。 古くから存在する仮想通貨取引所の一つであり、最近は独自トークンの発行も始めています。 今回はそのhuobiproについて、そしてhuobiproのアカウ …

コンソーシアム型とパブリックチェーンをクロスチェーンで繋ぐInkChain

InkChainは、シンガポールに登記されたINK財団(INK基金会:INK LABS FOUNDATION)が中心となって展開している仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトです。 また、InkCha …

Chaitech

中国Tech企業情報プラットフォーム