目次
■サービスの簡単な説明
■定量説明
■創業者の紹介
■サービスの説明
■今後の展開
サービスの簡単な説明
MyTokenは、仮想通貨の価格や時価総額といった相場情報、取引所情報等を提供する中国発のサービスです。
彼らのスマートフォンアプリケーションは、中国の仮想通貨投資家から大きな支持を集めており、ユーザーは、MyTokenを使用して自身のポートフォリオを管理することも可能となっています。
彼らは2018年3月にMTという独自トークンのICOを行っており、今後は、MTトークンを使用したプラットフォームとエコシステムの拡大が期待されます。
定量説明
- 創業年
- 運営チーム人数
- カテゴリー
- ユーザー数
2017年8月
2018年3月の時点で 20名とされています
仮想通貨相場情報、取引所情報等の提供サービス
登録ユーザー40万人以上、1日あたりのアクティブユーザー15万人以上
創業者の紹介
MyTokenの創業者は、郭楠(Larry)という人物です。
1980年生まれの彼は、これまでインターネット関連の業界に長く身を置いており、MyToken立ち上げ以前には、O2O領域やeコマース領域をカバーするIT企業の共同創始者を務めています。
そのIT企業は、主にスマートフォン向けアプリケーションを開発しており、これまでもアリババ等からの資金調達を成功させていました。
当時の郭楠は、上記IT企業や、その他の企業で、技術部門の責任者も務めており、それまでの経歴を参照すると、彼は、エンジニアというバックグラウンドをもった経営者であることが予想できます。
また、彼は、2011年に中国の復旦大学でMBAを取得しており、それらの経験は、MyTokenのサービス展開に生かされているものと考えられます。
郭楠は、2017年8月にMyTokenのサービスをローンチするとともに、その運営会社となる上海哈希信息科技有限公司を設立しています。
なぜ仮想通貨という領域で新たな挑戦をしようと思ったのか、あるインタビューで、彼は以下のように語っています。
「以前やっていたIT企業の業績は時間を重ねる毎に徐々に安定していきました。しかし、同時に情熱もまた冷めていきました。私はテクノロジーの観点から、イノベーションを探していたのです。」
当時の彼は、仮想通貨・ブロックチェーンという新しい領域で、自身は何が出来るかと考え、これまでずっと行ってきた、2C(消費者向け)サービスの開発、そしてそのサービスのユーザー体験を向上させることこそ、自身が得意とすることだと考えたそうです。
郭楠は、”取引所”、”ウォレット”、”メディア”、”SNS”、”相場情報”という5つの領域を、現在の仮想通貨に関わるユーザーが集中する場所だと定義しています。
まず、”取引所”は、セキュリティ要求が高く、当時の彼らの資本では創業に適さなかったと彼は語ります。 また、”メディア”や”SNS”は、自身と当時の運営チームの得意とする領域ではないと考えたそうです。
そして、彼は、残った”ウォレット”と”相場情報”の中で、”相場情報”サービスこそが、ユーザーの利用頻度も高く、自身と運営チームが2C(消費者向け)サービスを展開できる領域だと見定めたそうです。
サービスの説明
日本も含め、現在、仮想通貨に関わる多くのユーザーは、仮想通貨の様々な情報を追っていることと思います。
仮想通貨は、ブロックチェーンという技術を基底としており、その目的によって様々な設計が施されているため、技術的な側面から情報を追っているユーザーも沢山存在するものと考えられます。
しかし、一方で、それらのトークンに価格が付くことによって、その売買益を目的とした投資や投機が可能となるため、現在の仮想通貨界隈では、仮想通貨へ投資を行うユーザーも、非常に多く存在しています。
これらのユーザーを、完全に分け隔てることは難しく、仮想通貨の設計や技術を追いながら、同時に、仮想通貨への投資も行っているというユーザーが、その大部分を占めるものと思われます。
投資を目的に仮想通貨の情報を追うユーザーは、中国にも多く存在しており、2017年の中国のICO規制以降も、彼らは途絶えることなく活動していることが確認できます。
MyToken創始者である郭楠は、ビットコインやイーサリアムといった主要通貨へ集中投資する投資家と、それ以外の様々な仮想通貨へも分散投資を行う投資家といった、2種類の投資家の存在を挙げています。
彼曰く、MyTokenのサービスは、主に、後者である分散投資を行う仮想通貨投資家から大きな支持を集めているそうです。
彼らのサービスを使用することによって、ユーザーは自身の仮想通貨資産のポートフォリオを管理したり、仮想通貨の価格や時価総額といった相場情報、取引所情報等を確認したりすることが可能となっています。
また、MyTokenでは、対象となる仮想通貨投資家の投資動向や、有名人物のSNS情報をそのプラットフォームから提供しており、通常では中国からアクセスできないTwitterにアップされる海外コミュニティの主要人物の発言等も、中国語にリアルタイムで翻訳されユーザーへ提供されています。
彼らのスマートフォンアプリケーションは、現在までに40万人以上の登録ユーザー数と、15万人以上の1日あたりのアクティブユーザー数を獲得しています。
同時に、彼らのスマートフォンアプリケーションを使用するユーザーは、1日平均10~20回という頻度でアプリケーションを起動しており、彼らのサービスは現状、中国の仮想通貨投資家の囲い込み(Customer stickiness)に成功しています。
今後の展開
MyTokenは、2018年3月にICOを行ったMTトークンを使用することによって、今後のエコシステムを拡大させるとしています。
彼らは、広告サービス、ユーザーの仮想通貨取引の集約サービス、ICOプラットフォームサービス、ユーザーによるコンテンツ展開を可能とするサービス等を挙げ、それらのサービスにMTトークンを使用するとしています。
彼らは、特に、今後のMyTokenがプラットフォーム化されることを強調しており、現在の豊富なユーザートラフィックを更に増やすための取り組みを続けると示しています。
たとえば、中国の仮想通貨メディアの中には、現在のMyTokenが持つ豊富なユーザートラフィックを利用しMyToken自身が仮想通貨取引所を新たに運営することが最適ではないかと指摘する声も存在します。
しかし、同時に、中国のテック業界を見渡せば、アリババを中心に、プラットフォーム化を志向することによって大きな成功を収めているビジネスが多数存在しており、創始者の郭楠も、MyToken自身が仮想通貨取引所を運営することを否定しています。
将来的に、MyTokenというプラットフォームが全ての仮想通貨取引所と提携し、ユーザーがMyTokenを通して一元的に自身の注文を管理することが出来るようになれば、仮想通貨投資のためのハードルは更に低くなるはずです。
現在、多くの一般的なインターネットユーザーに、仮想通貨と仮想通貨投資が普及していない理由は、様々な要因が考えられますが、その管理のための繁雑さも、大きな理由の一つだと考えられます。
様々な仮想通貨取引所で仮想通貨投資を行おうとした場合、そのパスワードの管理や資産管理がより複雑になることは避けられません。
もしも、MyTokenがそのプラットフォームで様々な仮想通貨取引を一元的に安全に管理できるようになれば、そのイノベーションは、仮想通貨投資家に大きな利益を齎すのではないでしょうか。
MyTokenというプラットフォームが、ユーザー視点に立った運営を続けた先には、多くのユーザーが仮想通貨投資に簡単に触れられる未来が待っているのかもしれません。
参照 ・https://cdn.mytoken.org/MyToken-whitepaper-v2.0-cn.pdf ・https://www.mytoken.io/ ・http://www.sohu.com/a/230786937_489821 ・http://www.sohu.com/a/225435635_649045 ・http://www.528btc.com/person/2925.html ・http://www.xue63.com/toutiaojy/20180320A1DRWK00.html ・http://www.xue63.com/toutiaojy/20180321A1BJLG00.html ・https://baijiahao.baidu.com/s?id=1598510429626966318&wfr=spider&for=pc ・http://www.xindaowm.com/Company/F10CompanyGLC_s.aspx?symbol=833589&sname= ・http://www.iqianggou.com/ ・https://www.tianyancha.com/company/512267343 ・https://www.pencilnews.cn/p/18195.html ・http://www.sohu.com/a/241180529_100122193 ■中国ユニコーン企業100社以上総まとめ一覧 ■【Chaitech(チャイテック)編集長の想い】チャイナ(China)とテック(Tech)に愛(ai)を込めて ■ご支援パートナー様募集と今後のChaikuruの方向性