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MEITUがブロックチェーン領域へ進軍する。彼らは何を行なうのか?

投稿日:2018年2月11日 更新日:

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かねてからブロックチェーン技術に注目してきたとされるMEITUは、ついにその領域へ正面から侵入した。

MEITUのブロックチェーンホワイトペーパーから、彼らがブロックチェーンプラットフォーム上に身分証明書(MEITUインテリジェントパスポート)を作り、顔認証システムによる個人認証システムを使った非中央集権化された本人確認システムを構築することが読み取れる。

それは自身の顔がそれを認証する顔認証システムとしてブロックチェーン上にリンクされるだけではなく、現実世界とデジタル世界をも身分証明としてリンクさせるものである。

 

MEITUのブロックチェーンプラットフォームは、ユーザーとサードパーティに対してどのような魅力があるのだろうか?

彼らが開発するMEITUインテリジェントパスポートは、ユーザーが様々なブロックチェーン上に保管している資産やアプリケーションを、安全にMEITUインテリジェントファイルへリンクさせることが出来る。

AIによる顔認証システムを通して、ユーザーはより安全により便利にそれらアプリケーションを使用することが可能になるのだ。そしてまたそれは、プライバシーも保護されている。

同時に、MEITUインテリジェントパスポートは、ブロックチェーン技術を使用しユーザーの利便性を高めることが可能となり、医療や教育といった本人確認の検証要求が高いサービスにも利用できる。

サードパーティが提供するプラットフォームにとって、MEITUインテリジェントパスポートとMEITUブロックチェーンのAIインターフェイス、そしてそれに連なるサポートはとても魅力的だろう。

現在、バイドゥや360といった会社が次々にブロックチェーン領域へ進出している。

しかし、プライバシーの問題については、多くの企業はこれまで多くを語ってこなかった。

それに対し、MEITUは、このブロックチェーンプラットフォームについて、差分プライバシー (Differential privacy)等のMEITUセキュリティソリューションプライバシー暗号化技術というものを示している。

彼ら曰く、その技術を使用すれば、MEITUインテリジェントファイルは安全な隔離と権限のレベル調整が可能となり、その安全性が保証されるとしている。

また、MEITUはこう強調する。
データは全てユーザーのものであり、如何なるプラットフォームやサードパーティのものではない、と。

 

 

ブロックチェーン技術に対するMEITUの7つの回答

 

Q1:MEITUブロックチェーンプラットフォームとは何でしょうか?

A:
MEITUが長年研究してきた顔認証システムの技術とAIアルゴリズムを基礎としてこのブロックチェーンプラットフォームは設計されています。

ユーザーはこのブロックチェーンプラットフォーム上で、自分だけのパスポートとしてMEITUインテリジェントパスポートを作成することが出来ます。

MEITUインテリジェントパスポートは、ユーザーの顔認証がパスワードの代わりとなり、非中央集権化された本人確認(KYC)として使用することができます。

MEITUブロックチェーンプラットフォームは、MEITUインテリジェントパスポートを入り口として、ユーザーとMEITUインテリジェントファイル、アプリケーション、様々なサービスを提供するブロックチェーンシステム等をリンクさせることが出来ます。

Q2:MEITUブロックチェーンプラットフォームの優位性は何でしょうか?

A:
MEITUブロックチェーンプラットフォームはオープン化され、プライバシーの安全、高効率なリンクを実現します。
そしてそれは、このブロックチェーンに関わる全ての人々に対して利益をもたらします。

 

Q3:MEITUはそのためになぜブロックチェーンプラットフォームを選択したのでしょうか。

A:我々は以下のように考えています。

1,
ブロックチェーン技術の特性としての匿名性ある非中央集権化されたインターネットを使えば、ユーザーの本人確認(KYC – Know Your Customer)を実行するシステムを構築できると考えました。

こういったシステムがない限り、デジタル世界のユーザーを現実世界の人間と結びつける方法はありません。

我々が現実世界で使用する、価値ある多くのサービス(医療や教育)は、ブロックチェーン技術を使用する以外にはデジタル世界でその価値を提供することが難しいでしょう。

2,
現状、一人のユーザーがデジタル世界で使用するデータは、インターネット上の様々な場所に散らばってしまっています。

ユーザーは、それらを自分で拾い集め、管理しなくてはなりません。それはとても不便なことではないでしょうか。

また、既存のプラットフォームやアプリケーションも、ユーザーに対してその解決策を高品質なサービスとして提案出来ていません。

3,
将来的に、MEITUインテリジェントファイルは多次元の様々なデータを取り込み、ユーザー個人を表すあらゆるデータを保存することを目指しています。

データの補完が逐次行われる度に、現実世界のユーザーとデジタル世界のユーザーは、ますますその姿を近づけていくことが可能となるでしょう。

それはデジタル世界で、ユーザーの分身が生まれることを意味します。

ユーザーの行動と様々なバックグラウンドがデジタル世界にリンクすることによって、高品質なサービスやアプリケーションを通した空間が、ユーザーの生活をより素晴らしいものに変えていきます。

 

Q4:ユーザーはそのプラットフォームで具体的にどのような利益を得られるのでしょうか?

A:ブロックチェーン技術がもつプラットフォームの透明性、MEITUが長年蓄積してきた顔認証システムとAIアルゴリズム、それらはユーザー満足とユーザー要求に答えることを可能にします。

ブロックチェーンプラットフォーム上にユーザーは自分だけの身分証明書としてMEITUインテリジェントパスポートを作成出来ます。

それは顔認証システムをパスワードとして、ブロックチェーン上に記録された非中央集権化された本人確認証(KYC)として使用することが可能です。

また、MEITUインテリジェントパスポートは、ブロックチェーン上に散らばるユーザー資産を一つにまとめ、MEITUインテリジェントファイルへリンクさせることが可能です。

これにより、ユーザーはAIによる顔認証システムを通して、より安全でより便利に、各種サービスやアプリケーションを、プライバシーを保護しながら使用することが出来るようになります。

また同時に、MEITUインテリジェントパスポートというブロックチェーン技術を使えば、医療や教育などの本人確認要求の高いサービスも、ユーザーはより有効に使用することが可能です。

 

Q5:MEITUのブロックチェーンプラットフォームは、どのようにユーザーのプライバシーを保護するのでしょうか?

A:MEITUブロックチェーンプラットフォームは、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof)や、差分プライバシー (Differential privacy)等を使用した、MEITUセキュリティソリューションプライバシー暗号化技術を通して、安全にユーザーデータの隔離と権限レベルの調整を行うことが可能です。

それはMEITUインテリジェントファイルの安全性も保証します。

ユーザーデータは、ユーザー個人だけのものであり、如何なるプラットフォームやサードパーティにも帰属することはありません。

暗号化技術によってユーザーデータが流出しないと保証された前提の下、外部のプラットフォームやサードパーティは差分プライバシー 技術により、ユーザーがもつデータそのものに触れることなく、データマイニング、ビックデータ分析、AIアルゴリズムの開発等、ユーザー満足のためのイノベーションと優良なサービスの開発を行うことが可能です。

例えば、ゼロ知識証明や、差分プライバシー、準同型暗号化されたデータベース低層プログラムを通して、ユーザーによる権限譲渡同意システムがあれば、サードパーティはユーザーが同意した部分的なデータに基づきサービスを提供することになります。

それは同時に、データの複製や外部への流出を不可能とし、更にその部分的なデータでさえも、サードパーティは、ユーザー本人のプライバシーと結びつけることは不可能となります。

 

Q6:MEITUのブロックチェーンは、サードパーティをプラットフォームへ惹きつけるどのような魅力がありますか?

A:MEITUのブロックチェーンには、主に3つ、サードパーティを惹きつける魅力があります。

それは、1:MEITUインテリジェントパスポート、2:MEITUブロックチェーンのAIインターフェイス、3:それに連なるサポートです。

MEITUのブロックチェーンは、ユーザー、プロダクト、サービス、製造等、様々な階層をリンクすることが可能です。

MEITUブロックチェーン上にサードパーティがサービスを立ち上げれば、ユーザーの同意に従い、MEITUインテリジェントパスポートとユーザーの行動データを連動させ、より良いユーザー体験の最大化を可能とします。

同時に、MEITUはブロックチェーンのAIインターフェイスを開放します。

開発者は非常に簡単に、AIを使用したアプリケーションを低コストで実現することが可能となります。

また、MEITUが行うサポートも、サードパーティへの更なる商業価値へと繋がるでしょう。

 

A7:MEITUブロックチェーンは、なぜブロックチェーンエコノミーの入り口となりえるのでしょうか?

A:我々は以下のように考えています。

1,MEITUのブロックチェーン上にあるMEITUインテリジェントパスポートは、顔認証システムという非接触で簡単な動作を入り口として、デジタル世界と現実世界を非常に良好にリンクさせることが可能となります。

2,MEITUのブロックチェーンは高度なプライバシーの保護と、ユーザー個人が完全に自身のデータを保護することを可能としています。

これは、既に成功しているAIサービスの短所を解決するものです。

3,MEITUのブロックチェーンは開放されたプラットフォームとなります。

それはサードパーティに基礎的な問題解決の方法を提供し、プラットフォーム内部のサービス能力を開放するとともに、そこに連なる全てのパートナーを密接に結びつけることが可能となります。

それにより、インターネットの発展は加速され、このブロックチェーンエコノミーに関わる全ての人々に利益をもたらす事が可能となるでしょう。

 

 

翻訳元:https://36kr.com/p/5115383.html

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