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ブロックチェーン技術によって保険業界に革命を起こすShinechain

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目次
■サービスの簡単な説明
■定量説明
■創業者の紹介
■サービスの説明
■今後の展開

サービスの簡単な説明

ShineChainAPP(闪链互助)は、闪链(北京)信息科技有限公司とShineChain foundation(基金会)によって開発されているスマートフォンアプリケーションです。

現在の中国では、スマートフォンアプリケーションである”闪链互助”と、ブロックチェーンプロジェクトである”闪链”が、英語では同一に「ShineChain」と表記されています。

しかしながら、この記事では、便宜上、スマートフォンアプリケーションの名前をShineChainAPP、ブロックチェーンプロジェクトの名前をShineChainと表記します。

スマートフォンアプリケーションであるShineChainAPPを使用することによって、ユーザーは、ブロックチェーン技術を基底とした保険に加入することが可能となります。

彼らのブロックチェーンプロジェクト及びアプリケーションでは、SHEというトークンが使用されており、スマートコントラクトを通した様々な保険が展開されるとされています。

定量説明

  • 創業年
  • 2017年

  • 運営チーム人数
  • 50人以上とされています

  • カテゴリー
  • フィンテック(ファイナンス・テクノロジー)、ブロックチェーン、保険

  • ユーザー数
  • 2018年7月現在、ShineChainAPP上で保険に加入したユーザー数3.4万人以上

創業者の紹介

ShineChainAPP及びShineChainプロジェクトの創始者は、プロジェクトのCEOを務める金辉という人物です。

彼は、闪链(北京)信息科技有限公司以外でも、複数のフィンテック関連企業で筆頭株主及び役員を務めており、保険業界のプロフェッショナルとされています。

たとえば、彼は、20年以上にわたって保険業界で活動する中で、2012年からは、“车小宝”というフィンテックを使用した自動車保険販売のスタートアップ企業に関わっています。

また、彼は、2015年にインターネットを使用した保険販売プラットフォームとなる”微云保贝”を創業し、そのサービスをオンラインとしています。

上記のような金辉の活動からは、彼が保険業界の中でテクノロジーを使用した挑戦を続けていたことが伺えます。

金辉は、現在の保険業界に存在する5つの課題として以下の内容を提示しており、それらをブロックチェーン技術とトークンエコノミーによって解決するとしています。

 

  • コスト:中央集権的な保険に発生するコスト
  • 信頼:中央集権的な運営に対するユーザーの信頼
  • プライバシー:ユーザーのプライバシー保護
  • 詐欺:保険詐欺の横行
  • 通貨:長期の保険に存在する通貨のインフレリスク

 

あるインタビューで、金辉は以下のように語っています。

「ブロックチェーンについて理解したとき、私は、このテクノロジーによって保険業界がひっくり返ると思い至りました。ブロックチェーンを保険業界に応用した時、最も大きな利益を得るのは一般市民であるユーザーなのです。」

おそらく、既存のフィンテックが世界的に成功した背景にも、上記のように金辉が指摘する”ユーザー利益”という要因が存在したものと考えられます。

彼は、これまでの経験から、ブロックチェーン技術の発現は、二度目のフィンテックの発現だと考えたのかもしれません。

サービスの説明

中国の保険マーケットは、2016年の段階で総資産規模15兆元に達しており、世界第二位の保険マーケットとなっています。

また、中国の人口規模や人口構成から、遠くない将来、中国の保険マーケットは世界第一位の規模となるとされています。

李克强内閣が推し進めていたインターネットプラス(互联网+)と呼ばれる、既存の業界とインターネット技術を結びつけるための政策もあり、近年の中国では保険業界の急速なフィンテック化が進んでいました。

そのような背景は、中国の保険業界内で、ブロックチェーン技術という新しいイノベーションが受け入れられる土台となったものと考えられます。

ShineChainAPPを使用することによって、ユーザーは、スマートコントラクトが使用された透明性ある保険に加入することが可能となるとされています。

ブロックチェーンによるスマートコントラクトを使用することによって、ShineChainは既存の保険業界よりも圧倒的に低いコストで保険サービスをユーザーに届けることが可能となるとしており、同時に、ブロックチェーンのもつ高い改ざん耐性は、既存の保険サービスに存在した保険詐欺等のリスクを抑制し、サービスのさらなる低コスト化を実現するとしています。

また、ブロックチェーン技術によるトレサビリティー機能と高い改ざん耐性は、保険に対するユーザーの信頼に繋がるとともに、分散型台帳としてのデータベースとアルゴリズムによって、ユーザーのプライバシーを守ることをも可能とします。

ShineChainのトークンエコノミーでは、発行数量が固定されているSHEトークンを使用することによって、保険業界に存在するインフレリスクを防ぎ、ユーザーに対して終身的な保険を提供できるとしており、このような特性は既存の保険サービスに存在しないものだと定義しています。

彼ら曰く、ユーザーが保険サービスにSHEトークンを使用した場合、SHEトークンは自動的にロックアップされるそうです。

彼らのロジックでは、これにより、発行数量が固定されているSHEトークンの流通量が制限され、ユーザーがShineChainの保険サービスに加入すればするほど、SHEトークンの価値の保証が実現されるとしています。

現在のShineChainAPPでは、陸海空の移動事故を保証する旅行保険サービス等がオンラインとなっており、今後は、自動車保険や重大疾患保険等がオンラインとなるとされています。

現在のSHEトークンはイーサリアムベースのERC-20トークンを採用しており、ユーザーはスマートフォンアプリケーションのShineChainAPPを通してイーサリアムのブロックチェーンエクスプローラーからその動きを確認することが出来るようになっています。

今後の展開

現在のShineChainは、非中央集権的なブロックチェーン技術による既存の保険サービスとの差別化を掲げていますが、そのためには、今後のさらなる非中央集権的なブロックチェーンの構築等、プロジェクトの実際的な発展も必要不可欠であると思います。

また、彼らが掲げているSHEトークンによるインフレリスクの抑制は、今後のユーザー動向や市場動向によってトークン価格が変動するリスクも存在するため、一概にそのロジックを過信することは出来ないのかもしれません。

プロジェクト創始者の金辉は、ShineChainによる保険サービスを、今後、中国のみならず世界へも広げる構想を語っており、ブロックチェーンという技術によってそれが実現されれば、様々な人々に大きな恩恵が齎されることは事実であると思います。

しかしながら、現状では、ShineChainAPP上で提供されている保険サービスは未だ少ないため、今後は、創始者である金辉がこれまで保険業界で培ったノウハウを利用し、より豊富な保険サービスが展開されることが望まれます。

彼らは、ビットコインのブロックチェーンを第一世代、イーサリアムのブロックチェーンを第二世代、そしてShineChainのような特定の分野に特化したブロックチェーンを第三世代と定義しています。

保険業界に特化したShineChainプロジェクトが成功することによって、それがユーザーの利益に繋がることを願いたいと思います。

参照 
・http://api.btckan.com/news/topic/62670
・https://www.aliyun.com/zixun/content/37_81_2037781.html
・https://www.jinse.com/news/bitcoin/129717.html
・https://www.jinse.com/news/blockchain/58043.html
・https://www.shinechain.org/
・https://www.shinechain.org/shinechain_white_paper.pdf
・https://36kr.com/p/5130430.html
・http://www.okz.com/news/19099

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