【要約】
2年前から教育事業に参入したバイドウは、教育コンテンツ豊富な伝統的な教育企業、及び新技術を活用した新興企業との激しい競争に直面している、プラットフォームとAI技術を誇るバイドウは、教育業界の革新を目指して、オープンスタンスで立ち向かう。
様々な企業との激しい競争の中で、教育リソース、技術力及びビジネスモデルは鍵となる。
2001年12月5日、百度教育(Baidu Education)は「創立2周年」を迎えてきた。 当日、百度教育はこの2年間の成果を披露した。過去1年間で、百度教育の月間アクティブユーザー数が5.4億に達し、そのうち、モバイル端末が3.4億で、PC端末が2億人となっている。百度副総裁の張亜勤氏は、百度教育の3つの戦略のコンテンツ化、パーソナライズ化とインテリジェンス化がより良い結果を出したと強調した。
但し、これは百度教育戦略のスタートにすぎない。 百度教育事業部部長の張高氏は、これからの人工知能と教育との接点におけるチャンスは、ニーズとサービスとの結びつきにあると語った。 「これは、百度社1社でできることでなく、百度は今後も、オープンなスタンスで、パートナー企業様と共同でサービスの生態系を構築していく。」
事実として、インターネット教育業界において、百度教育はまだ若い存在である。 百度が教育に注力している同時に、新東方(New Oriental Education)、好未来(TAL)のような従来型の教育機関は、オンライン教育への浸透を加速している。老舗のインターネット教育垂直型企業代表格の滬江網(Hujiang Net)も深く取り組み、またVIPKID、学覇君、猿題庫、 作業匣子などのベーチャー企業がベンチャーキャピトルに注目され、インターネット教育業界はまさに戦国時代時代を迎えてきた。
千億人民元市場。
インターネット教育に巨大な市場が潜んでいることは、複数のアナリストの共通認識となっている。
Analysysが公表した「中国インターネット教育市場トレンド予測2017-2019」によると、2016年に中国のインターネット教育市場規模は1601億人民元で、前年同期より43.3%も成長した。オンライン教育とオフライン教育が深く融合するに伴い、インターネット教育の各種利用シーンの実用化や教育リソース・チャンネルの改善により、今後3年間の市場は成長の勢いが続き、2019年の産業規模は3,718億人民元だと予測されている。
中には、中間層はインターネット教育の主要利用者層となっており、主に職業訓練とK-12教育に利用されている。インターネット協会・インターネット教育促進委員会が先日公表した「2017-2018中国インターネット教育発展トレンド報告書」によると、「自己啓発」を中心とした職業訓練の分野において、利用者の年間消費額は11,610人民元となり、さらに子供にかける教育費として、子供のK-12教育に使われた年間平均金額は17,252人民元に達した。
華興資本がこのほど公表した「教育特集報告書」では、巨大市場と低い集中度で、かつ新技術、新モード変革の駆動もあり、オンライン教育、特にオンラインK-12教育訓練が未開拓の金鉱であることが示された。さらに報告書によると、2016年中小学オンライン教育市場規模の191億人民元に対して、現状のK-12教育業界のオンライン浸透率が4%未満にすぎない。
膨大な市場があり、見通しも良いが、現状のインターネット教育業界は依然として課題が多く。 「中国国内のオンライン教育はまだまだ成長段階にあり、ほとんどのオンライン教育会社がオフライン教育の補完としての存在となり、多くの高品質教育リソースもオフラインに集中している」と賽迪顧問(CCID)文化創意産業研究センターのシニアアナリストの馮俊涛氏が語った、また「教育とは、本来教えることと学ぶこととのインタラクションになるべきだが、現状のライブや動画再生の形では、学生とリアルタイムに対話することが難しいため、インタラクションと臨場感の欠如はオンライン教育業界の課題である」。
但し、技術の進歩が、インターネット教育にも新たな可能性をもたらしてきた。馮俊涛氏は、ビッグデータ・クラウドコンピューティング・人工知能などの高度な技術が教育の効率を高め、教育効果を高めることができると強調した。例えばタイムリーなでビッグデータがパーソナライズされたオンライン教育を実現でき、VR/ARなどの技術が教育シーンをさらに最適化することができる。
モデルの多様化。
インターネット教育業界はまだ初期段階にあり、プレイヤーにより、リソース状況も違うので、進め方も異なっている。
インターネット教育の取り組みについて、百度は、人工知能技術を活用して、利用者に密着して、そのニーズを満たす考えである。 百度教育事業部部長の張高氏の話によると、百度教育は現在、百度文庫、百度読書、百度知恵教室の3つとなるマトリックス構造を持っている。 昨年百度教育チームにとって、最も重要な取り組みは、最前線のパートナー及び教師と顔を見合わせ、共同で技術とシーンの可能性を議論してきた。
インターネット教育は、子育て教育、授業サービス、進学サービス、職業訓練サービス、キャリアアップサービスなどをカバーしている。「これからの人工知能と教育との接点におけるチャンスは、ニーズとサービスとの結びつきにあり。これは今年と将来において、百度教育が注力する分野でもある」と張高氏が表明した。
技術力を誇る百度だが、教育リソース上の欠如が目立つので、連携・開放の道を選んだ。昨年、百度教育が1000以上の学校、5,000以上の教育機関、400以上の出版社との提携を実現した。 「百度教育は自社のリソース、技術、データ、能力を共有して、パートナー様と連携して、一緒に革新的なサービスを提供したい」と張高氏が語った。
百度の「ラットフォーム・エンパワメント・モデル」と違うのは、伝統教育機関の「自営モデル」である。例えば、新東方、好未来、華図教育などの伝統的な教育会社の「ネット活用」及び教育機関のオンライン公開授業がある。これらの企業が教育リソースを保有しているので、教育コンテンツのプロバイダーとして、現在動画授業や、ライブ授業などで少人数教育を展開している。
また、猿題庫、学覇君、学習宝、作業匣子、阿凡題など問題集ツール類アプリも大量なアクティブユーザーを抱えて、VIPKID、DaDaなどのオンライン・マンツーマン・ライブ教育を展開しているベンチャー企業も今年注目されている。
「産業チェーンの観点から見て、オンライン教育に取り組む企業は、大きく3種類に分けられる」と、21世紀経済報道記者の取材に対して、馮俊涛氏が語った、「1つは伝統的な教育機関を中心としたコンテンツプロバイダーである、例えば華図教育、新東方及び学校公開授業などがある。もう一つは主に技術機器やツール類を提供する技術プロバイダーである、例えば科大訊飛、啓明科技と立思辰などがある。最後は主にインターネット企業を中心としたプラットフォーム型プロバイダーである、百度教育、淘宝同学、滬江網校などがこの類である。」
様々の企業との激しい競争の下で、教育リソース、技術力及びビジネスモデルは成功の鍵となる。「未来のオンライン教育大手は優れた教育リソース、すなわち教師リソース、コンテンツなどを提供する必要があるが、科学技術を活用して、教育の生産力を高め、機械で重複作業を代替えする必要もある、また明確なビジネスモデルも不可欠である」と、馮俊涛が明言した。「現状のオンライン教育のビジネスモデルは同質化競争が目立ち、定着性と予測可能性はまだはっきりしていない。」
翻訳元:http://www.sohu.com/a/208684075_115443